マインドフルネス
基本コース
マインドフルネスによる
治療の取組み
不知火病院では、うつ病治療の一環として、マインドフルネスを取り入れています。うつ病や神経症、そしてトラウマ治療など、薬だけに頼らない方法としてストレス症状の低減や再発予防に活用しています。
強いストレスを受け、抑うつや不安などにこころを大きく占められると、否定的な思考から抜け出すことが難しくなります。マインドフルネスでは身体やこころに注意を向けることで「今の自分をありのままに見つめる」作業を行います。
その結果、ストレスからくる様々な症状の緩和や予防が可能になります。
マインドフルネスとは?
私たちは普段、過去の経験から作られた無意識的・習慣的な思考パターンによって物事を解釈したり、自分の行っていることや体験していることに無自覚なまま過ごしています。そしてそのことが、非適応的なストレス反応や、苦悩すなわちこころのエネルギーの浪費を生み出している場合があります。
医療分野にマインドフルネスを取り入れたカバット・ジンは、マインドフルネスを「判断することなく一瞬一瞬を自覚すること」と説明しています。
マインドフルネスとは自分自身に気づき、見つめ、受け入れるプロセスです。
①判断をしない(non-judgmental)
マインドフルネスでは思考による判断をせずに、注意深く現象のありのままの様子をとらえる力を養います。
自分の中に起こっていることを評価や判断を一切せず、ありのままに観察することで、自分の中にある思考のとらわれや習慣的な反応に気づくことができ、自分に生じているストレスや苦悩を和らげる手助けとなります。
②「今この瞬間」を中心に置く(present-centered)
「今この瞬間」での自分の思考、感情、身体感覚に意識を向け、とどまることで、思考のとらわれや習慣的な反応による「自動操縦」から脱却し、適切な目標にエネルギーを向けることができるようになります。
③ラビングプレゼンス(Loving Presence)
ラビングプレゼンスとは、マインドフルネスを心理療法に応用したハコミセラピーにおける基本概念です。慈愛の目をもって自分の感情と出来事に向き合うことであり、「慈愛の共鳴」と呼んでいます。
基本コースの特徴
当院ではマインドフルネス理解習得のため、ハコミセラピーや神経言語プログラミングの概念も取り入れて、マインドフルネス集団療法を行っています。 基本コースはマインドフルネスの概念について体験的に、段階的に学べるようにプログラムされています。
五感に集中することで、「今この瞬間」の体験を意識することや自分の意識を向ける方向をコントロールすることを練習します。また、ラビングプレゼンスのワーク、自己を客観視するワーク、スクリプトによるマインドフルネス瞑想などを通して、こころの状態や身体の状態を「ありのまま」客観的・肯定的に眺め、受け入れていくプロセスをグループで学んでいきます。
参加ご希望の方へ
外来の基本コースのマインドフルネス集団療法は4ヶ月にわたってのプログラムとなります。参加を希望される方は主治医にご相談下さい。
デイケアのショート・ケアとして週1回実施します。
毎週水曜午後15回のコース(約4か月)となりますので、全15回続けて受講してください。
コース途中からの参加はできません。
定員は10名です。(定員になり次第締切ます)
利用までの流れ
- マインドフルネス
への興味・関心 - 主治医へ
相談 - 受付
- 利用開始